びわ湖の快適・安全な走り方
「低速コース」 「上級コース」 「自転車歩行者専用道路」???
びわ湖岸の道はややこしい

ビワイチ「低速コース」と「上級コース」

 ビワイチのとき、皆さんは道のどの部分を走ってますか? 違反にならないように整理したいと思います。
 びわ湖の東岸、南端の瀬田唐橋から、北の端近くの道の駅湖北みずとりステーションあたりまでの大部分には、湖岸道路の湖側に車道とは柵や植栽で区切られた「自転車歩行者専用道路」が整備されています。滋賀県では、ゆっくり走る人は「低速コース」としてここを、スピードを出して走りたい人は車道側の「上級コース」を走るように勧めています。「上級コース」は、これまで車道の端に矢羽根印と青の破線が引かれただけで、クルマの車線と分かれていない所が多かったのですが、徐々に青い実線で区切られた「自転車レーン」の整備が進んでいます。「自転車レーン」は、クルマの車線と線で区切られた自転車や荷車などの「軽車両」だけが走っていいところです。

「自転車歩行者専用道路」と「自転車歩行者道」

 「自転車歩行者専用道路」とよく似た名前のものに「自転車歩行者道」があります。どちらも同じ「自転車及び歩行者専用」の標識が立っていて、見た目で区別ができないのですが……。
 「自転車歩行者道」は、「自歩道」とも呼ばれ、街中にもよくある自転車が通ってもいい歩道です。ただし、歩行者優先で車道寄りの部分を徐行しなければなりません。「徐行」というのは「すぐに止まれる速度」で警察庁によると「時速7.5km程度」。早足程度です。ただし、歩道上で自転車の通行位置が線などで区切られている場合はそこを通行し、歩行者がいない場合は徐行しなくてもいいという規定があります。ややこしいですね。日本で「サイクリングロード」と呼ばれているものの多くは、実は「自転車歩行者道」で本当は自転車は徐行しなければならないのだとか……。
 「自転車歩行者道」は車道に付属の部分ですが、「自転車歩行者専用道路」は、車道とは別の独立した道の扱いになります。例えば、車道側が交差点になっていて信号があっても、「自転車歩行者専用道路」が交差点になっていない場合は、車道側の信号を守る必要はありません。びわ湖岸にはよくありますね。
 なお、「自転車歩行者専用道路」は自転車専用ではありません。歩行者優先で、歩行者を追い越すときはスピードを落として、「すみません」などの声かけを忘れずに!

(藤本 芳一)